『チェルノブイリの真実』で分かる原発の危険性②原発推進派意見に対する反対意見

原発は必要だと主張する組織・人々の意見がありますが、原発が必要だと思える理由は1つもありません。

もしあるとするならば、「原発利権に絡む人々が儲かるから」でしょう。

今回はそうした原発推進派の意見を、『チェルノブイリの真実』に書かれていた内容を元に否定していきたいと思います。

まず、「原子力は経済的に有利」という意見に対して。

原子力発電は火力発電、水力発電、風力発電よりも経済的に有利だと原発推進派は主張します。が、日本の電力料金は世界一高いうえ、そのコスト計算には核廃棄物処理代が含まれていません。

そして、福島原発事故が起きた後の処理でも分かるように、事故が起きた場合の損害は莫大となり、その費用も電気利用者が負担するという何ともお粗末なものとなります。これでは経済的に断然不利だし、有利なのは原発産業を牛耳る組織だけだといえます。

次に、「原子力は石油の代替エネルギーになる」という意見に対して。

石油が30年で枯渇すると言われて30年が経過し、1996年の時点ではあと45年といわれていました。ですが、2017年の今もなお価格操作を行いながら石油が枯渇する様子はありません。

それ以前に、原子力発電自体がウラン採掘から原発建設までに膨大な石油を消費するので、原子力発電が石油の代替エネルギーになることは不可能です。代替するなら、原発産業を牛耳る組織の人々が原発作業員と職務を代替すべきです。

そして、「日本の原力の1/3は原子力」という意見に対して。

多くの日本人が義務教育で習う、「日本の電力の1/3は原子力発電で賄われています」という内容。しかし、1996年時点で日本の電力の95%は火力と水力で賄われています。

そして、電気が余るためほとんど運転していない火力発電所もあります。原子力で賄われているとすれば5%です。その5%のために多くの危険を伴い、高い電気料金を徴収しているのは、明らかにおかしいです。

最後に、「二酸化炭素を排出しない原子力は地球に優しい」という意見に対して。

石油・石炭は電力だけでなく二酸化炭素も生み出すのに対し、原発は電力しか生み出さないから地球に優しいという原発推進派の意見があります。

が、原発は電力だけでなく放射能と核のゴミも生み出します。放射能は白血病、ガンなど危険な健康被害をもたらし、核のゴミは処理場が未決定なうえ、そのゴミが放射線を発しなくなるまでには最低でも10万年はかかるという始末です…どう考えても地球に優しくないでしょう。

原発産業を推進してきた各機関は、世界の過剰人口を抑制しながら、莫大な利権を生み出そうと思ったのでしょう。実際、多くの人々が犠牲になって命を落としながらも、原発産業に携わる企業・機関は莫大な利益を得ました。

しかし、残されたのは、放射能に汚染された世界各地の土地・空気・水と核のゴミ、そして重大な健康被害を受けた人々です…

軍事機器が売れないからか、核の平和利用?という原発産業で儲けようとしている組織が数多くあるようですが、そうした原発推進派の意見を鵜呑みしていると、生活環境や生物の健康はあっという間に破壊されてしまうと思います。