神経質の原因は自律神経失調症とHSP以外に、環境もある

思い返すと学生時代の私は、今とは比較にならないほど異常に神経質で、些細なこと(小さな音、他人の仕草、物の配置など)が妙に気になっていました。

と同時に、脳が常に興奮状態で休まらず、睡眠もまともに取れていなかった記憶があります。

そんな睡眠不足が自律神経のバランスを乱し、神経質な性格に拍車をかけていたのだろうと思います。

神経質な人って、精神的負担がそうでない人の数倍かかるらしく、常に疲れ切った状態らしいのですが当時はまさにそんな感じでした。

最近になって、自律神経失調症になると神経質になることを知り、過去の自分の状態に納得しました。

ちなみに、神経質の特徴は以下の点。

  • 責任感が強い
  • 心配性
  • 仕事のON/OFFが下手
  • 真面目
  • 繊細

神経質な性格は、自律神経のバランスが崩れて、緊張状態が長期間続くことで脳に不具合が生じて起こるものらしいのですが、その仕組みにはギャバという物質が関わっています。

脳には神経伝達物質があり、興奮物質のドーパミンやノルアドレナリン、鎮静物質のギャバ、そしてこれらを統括するセロトニンなどがあるそうです。

そして、これらの物質バランスが上手く保たれることによって、正常な自律神経が維持されるようなのですが、自律神経失調症になるとそれが崩れてしまいます。

自律神経のバランスが崩れた状態で過度なストレスを受けると、鎮静物質であるギャバの量が減少し、嫌なことがあると異常に気にしたり、些細なことでも怒りやすくなったりするそうです。

同時に、神経伝達物質を統括するセロトニンの働きも悪くなり、神経質の度合いも増してしまうといいます、、、そう考えると、何かしらの方法で体内のギャバを増やせれば、多少は神経質も改善するのかもしれません。

一方、神経質になる原因には自律神経失調症以外に、HSPというものもあるそうです。

HSPとは、Highly Sensitive Personの略で、遺伝的に心身とも敏感な性質を持っている人のことを指します。

以下は、HSP性質特徴の一部。

・微妙な環境変化に気付く
・人の気分に左右される
・芸術や音楽に触れて感動することが多い
・暴力的なシーンのある映画やテレビは見ないようにしている
・繊細な香り、味、音、芸術作品を好む
・仕事などで競争させられると緊張し、実力を発揮できなくなる

ちなみに、日本人の約2割はHSPらしく、性質特徴を参照すると自分もそんな気がしてきます。

そんな感じで神経質になる原因は色々あるようなのですが、個人的には、幼少期から周囲に神経質の人間が数多くいることが影響していると思います。

そんな環境で生まれ育った人間は、HSPや自律神経失調症でなくても神経質になりやすく、結果、生活環境を変えなければ一生、神経質のままである気がします。

なぜならその神経質は、その家族・その地域・その社会のアイデンティティとなっている場合が多く、程度の差こそあれ神経質でないと、その環境で生きていけなくなる可能性さえあるからです。

自分では気にしない些細なことでも、周囲にいるほとんどの人間が神経質なくらい気にしていたら、村八分にされないようにその環境で生きていくために、自分自身も神経質なくらい気にするようになってしまいます、、、

とはいえ、引っ越しを重ねて神経質を求められない居心地良い住まいに住み始めたせいなのか、神経質を求められない仕事をするようになったためなのか、単に歳を重ねただけなのか、ここ数年で一気に神経質な面が減っている感覚があります。

もちろんある程度の時間はかかるかもしれませんが、日常的に神経質な面を求められなくなると、自然と神経質は消えていくのかもしれません。