ぺんぎんメモ

EQ・(2)感情を制御する

time 2019/03/24

『EQ こころの知能指数』(ダニエル・ゴールマン、1998)に掲載されていた、EQ5領域のうち、今回は「感情を制御する」について紹介したいと思います。

なぜ感情を制御する必要があるかというと、何かの感情に支配され冷静さを欠いた状態では、人間は物事を正確に見られなくなるからです。

「感情を制御する」ことについて著者は、

感情を適切な状態に制御しておく能力は、情動の自己認識の上に成り立つ。第五章では自分の感情を静め、不安や憂うつや苛立ちをふりはらう能力について考察する。また、感情の制御がうまくできない場合に起こる結果についても考える。感情をうまく制御できない人は、いつも不快な気分とたたかわなければならない。一方、感情をうまく制御できる人は、逆境や混乱からはやく立ち直ることができる。(p86)

と説明しています。

『「普通がいい」という病』にもあったように、「心」由来の深い感情「怒」を抑制してしまうと、他の「心」由来の深い感情(哀・喜・楽など)を認識できなくなってしまい(「心」由来の深い感情は、怒→哀→喜→楽の順番でしか表出できないため)、「頭」由来の浅い感情(=欲望)しか認識できなくなります。

ゆえに、「感情の制御」とは感情を抑えつけることではなく、感情のバランスをとることだという前提を忘れてはいけないようです。

どのような感情であっても何かしらの意味・価値をもっているので、マイナスと思える感情であっても抑制することは(社会的には抑制することが良しとされていますが)危険です。著者も、

感情を押し殺してしまうと、人間の感性は鈍麻し現実から遠ざかってしまう

と述べています。私も感情を押し殺していた時期がありますが、そのような状態が数年間続くと、いつのまにか自分の感情が分からなくなってしまい、自分の事なのに他人事のような人生を送ることになってしまいます…そしてその状態から正常な状態へ戻るのに、かなりの時間と気力を要することになります。

EQ・(1)自分自身の情動を知るでも書きましたが、私自身は怒りの感情が沸いた際には冷静さを欠くことが多く、ブツブツと文句を言いがちです。ただそんな風に怒りの感情を出さずに抑制し処理できていないままだと、その後何らかのきっかけで、一気にその時の感情が爆発してしまうことが多いです。

そのため、怒りの感情が沸いた際には、抑制しないけれど爆発させないように上手く制御しながら冷静な状態へ持って行く、というのが理想的な形なのかなと思っています。

そんな怒りの感情をクールダウンするのに有効だと思っているのは、時間を置くことと、怒りを覚えた対象と物理的距離を置くことです。

睡眠や忙しさ、生活の充実度により怒りを覚えた対象について考えない時間を確保し、怒りの対象と物理的距離を置くことは、冷静になるのに最も有効な方法だと思っています。

ただ、咄嗟に沸いた怒りを適切な状態に制御するためには、行動よりも思考が有効だと思います。ちょうど最近、ある公権力に対して怒りを覚えたのですが…その時に考えた、怒りの感情を制御する思考は以下の通りです。

  • 怒りを覚えた対象について「私の解釈が偏っているのかもしれない」と思い返して内省する
  • 怒りを覚えた対象について、過去にその対象から親切にしてもらったことを思い出す
  • 世の中には必要悪もあると開き直る

この時は上記3つともそれなりに効果があったのですが、怒りの大きさによって、もしくは精神的余裕の有無によって、3つとも無効になる可能性があるので、その場合には違った方法で感情を制御する必要があるかもしれません。例えば、ウィットやユーモアなどで。

自分を客観視し、怒りの感情を巧みに処理する心のゆとりを常備したいものですが、精神的に成熟していないとなかなか難しいと感じます…

また、時間が経っても、物理的距離を置いても怒りが収まらない場合には、行動で怒りを発散する(運動、カラオケ、飲食、旅行、読書、「心の吐き出しノート」に感情を排出する、その他色々)のも有効かと思います。

あらゆる種類のストレスは、副腎皮質に働きかけて精神を緊張させ、人間を怒りっぽくするそうです。そんなストレス過剰の現日本社会では、怒りが発生しやすくなって当然かもしれませんが、怒りに支配されてしまうと物事を見誤る可能性が高く、不利益を被ったり幸福や満足度を感じにくくなったりする気がします。

それゆえ、例え怒りの感情が沸いても、冷静な状態へと持っていく思考や行動が不可欠だと思うわけです。

感情を制御し冷静でいられる能力は、物事を正確に捉え的確な判断を下せる可能性が高まるので、何が起きるか分からない現代社会を生き抜くためには、特に重要な能力だという認識が日々増しています。

       



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奨学金完済を目指しながら、旅、食、自然、(セミ)リタイア、(海外)移住、晴耕雨読生活などを 追い求めて暮らしています。

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