のつづきです。
高速鐵道(新幹線)嘉義駅到着後、故宮博物院南院へ向かうため駅2番出口からバス乗り場へ。
出口を出てバス乗り場へ行く途中、客引きのようなおじさんに「どこへ行くのか」声をかけられたのですが、
客引きと判断した夫と私は無視…
そうしてバス乗り場に到着したはいいものの乗り場がいくつもあり、
故宮南院行きバスは一体どの乗り場から出るか分からず、迷っていました。
そんな矢先、1番バス乗り場近くに小型バスが停まり、車内から乗客が数人降りてくるのが見えました。
すると、先ほど無視した客引き風おじさんが来て「このバスは故宮南院行き無料バスだ」と教えてくれ、
運転手も「乗れ乗れ」と合図してくれました…見かけで判断してごめんなさいm(__)m
どうやら1345発だったようで、時間になると私たちしか乗っていない「故宮南院行き免費バス」が発車。
10分ほどで、故宮博物院南院免費バス乗り場に到着。
帰りも免費バスで高速鐵道(新幹線)嘉義駅まで帰りたいと思ったので、時刻表を確認。
だいたい1時間に2本出ているようです。
免費バス乗り場から故宮博物院南院入口までは、歩いてすぐ。
通りすぎそうなほど砂ぼこりをかぶった入口でしたが…ちゃんと入口でした。
入ってすぐの場所が2階ロビーになっていて、平日14時頃訪問しましたがとても空いていて、
スムーズにチケット購入(150元)ができました。
北院と同様、コインロッカーに飲み物などを預けて、観賞スタート。
最初は3階へ、とのことでエレベータ―で3階へ。
順路は従業員の方々が教えてくれます。
こちらのカップ表面に施されている浮彫りは八卦と呼ばれ、八卦は易経に由来し、八卦を神格化している道教で祭具の一般的な装飾となっているそうです。
如意は元々は日常使用の道具でしたが、南北朝時代には道教の人物が保持する物として使用されたそうです。
如意に描かれている鶴と鹿は、幸福と長寿を意味するそう。
北院で見た青銅器と似たものを発見。
こうした見た目を尊ぶ時代だったのだろうなぁ。
博山爐とは漢と六朝の時代に作られた香炉で、当時の人々が愛用していたそうです。
河南省南陽市百里の西村村の北にある漢代レンガ室の墓から、よく似た形状の青銅製の博山炉が発掘されているらしい。
この塔は北魏の献文帝の宮廷の小役人曹天都によって建てられた(466年)とされており(塔の台座にある彫像によると)、現存する中国最古の屋根裏建築の塔だそうです。
仏教史と美術史上の価値が高く、2011年に国宝指定されたらしい。
写真では分かりにくいですが…細やかな造りが素晴らしく1500年以上前の彫刻技術の高さと、今日まで残っている現実に恐ろしくなりました。
この後、明の時代に作られた陶磁器がたくさん展示されている部屋で観賞。
印象に残ったものを覚書。
如意雲芝紋碟のプレート中央に描かれているのは如意雲、外側は霊芝だそうです。
明朝の宮廷が磁器を焼成する際、まずその様式と数量が決定され、それに応じて景徳鎮の官窯が磁器を製造したそうですが、下部に青と白で「明嘉靖年製」という6文字の楷書銘があるそうです。
青と黄が美しい器。
明の時代の陶磁器、シンプルなデザインと丸みを帯びた形で美しいと感じるものが多いです。
珍しいひょうたん形の陶磁器。
上部には草書体で長寿の文字、梅、竹、霊芝、2羽の鶴が描かれていて、腰には4本の桃の枝と2本の緑のラインがあるそうです。
蓋つき陶磁器。
瓶の腹に描かれている4頭の赤と黄のペガサスが、雲の間を往復しているという。
輪が付いた珍しい陶磁器。
霽青茶鍾の色・形・デザインが美しくて見惚れていました。
寶石紅茶鍾の色・形・デザインも美しくて惚れ惚れ。
白瓷印花菊花紋茶鍾の内側と外側には、白色の透明な釉薬が掛けられており、外壁は線のない無地で、
内壁には摺り技法による文様が施されており、中央には六弁の花が描かれているそうです(見えなかった…)。
内側の底と内壁は菊とモザイクの葉で飾られており、容器の壁は非常に薄く反射光で見ることができるほどだそうです。
器の淵がゴールドなのも素敵でした。
上記2つの器に惚れ惚れしていたら、2つとも国宝でした。
青花蓮瓣紋蓮子茶鍾にみられるように、永楽時代の茶碗は、丸く真っ直ぐな口、深く湾曲した壁、小さな輪足を持ち、器の内側は凹んで底が尖っており、外側は尖って凸になっているのが一般的だそうです。
明の永楽時代以降、景徳鎮官窯は白磁の製造に大進歩を遂げ、甜白暗花雙龍紋茶鍾に見られるように、青みがかった白色の釉薬で白砂糖に似た白くしっとりした色をしていたことから「甘い白」と評されているそう。
日本の品もいくつか展示されていました。
ここからは琺瑯器です。
掐絲琺瑯番蓮紋三足鼎爐は、色と光沢が、元または明初期の製品の特徴を反映しているそうです。
掐絲琺瑯葡萄紋簋式爐には菊や菊の花びら文様、ブドウ文様、花文様、幾何学模様が施されていますが、木製カバーが破損しており、翡翠のトップが剥がれているそうです。
他の琺瑯品に比べると色が暗いですが、こった作りが目を惹きました。
南院、北院と違って建物全体が広い&天井が高く、各空間が大きいです。
長くなるので、続きはまた明日。