数年前に購入した、『自然栽培 Vol.11 人間以外の生きものに学ぶ。』(農業ルネサンス、2017)。
最近この本をじっくり読んでいたら、目から鱗とも思える情報が次々と出てきました。
その1つが、以下。
草にも好みの環境があり、生えている草を見れば、その畑の土質や環境が一目瞭然
自然栽培をしている方にとっては常識なのかもしれませんが、畑の肥沃度によって生える草が違うなんて…初めて知りました。
上記を知ってから散歩道に生えている草が気になって仕方なく…よそ見ばかりしています。
これまで草といえば、雨が降るとすぐ伸びて、抜いても抜いても生えてくる厄介な存在としか思っていませんでしたが…
人間からはそう思える草も、自然から見るとあらゆる意味があるようです。
例えば、オオイヌノフグリやハコベ、ナズナなどが生えている畑は高肥沃でどんな野菜でもよく育つそうです。
逆に、ススキやヨモギなどが生えている畑は低肥沃で、雑穀くらいしか育たないそう…
ただ、低肥沃な畑でも、高肥沃に生えている草を生やしたり(移植するなどして)大豆を植えたりすることで肥沃度を上げられるようです。
他にも畑の状態によって、小麦を植えて余分な肥料を吸い出したり、大豆を植えて根粒を増やしたり、畝を高くして水はけをよくしたり等、
作物の根がしっかり伸びていく状態をつくることが大切だと知りました。
また、
野菜の病害虫は、肥料のやりすぎが原因
というのも初めて知りました。
野菜が吸収できる養分は限られているため、余分な栄養によって野菜の状態(根も含めて)が自然(健康)でなくなると、病気や虫に犯されてしまうそうです。
なんだか人間と同じですね…
自然(健康)な状態に戻すために、野菜自ら病気にかかって悪い部分を取り除いたり、虫が集まって余分な栄養を吸ったりする場合がある等、自然のメカニズムに驚かされる内容も多々ありました。
農薬の代わりに、薄めたお酢を散布したり、害虫の天敵となる虫を呼んだり(その虫が好む野菜や花を植えるなどして)、いろんな自然栽培方法が紹介されていました。
もちろん各地域で適不適があるため、いろいろ試してみるのがいいみたいです。
日本が貧しい歴史を歩んできたため仕方なかった選択とはいえ、
資本主義偏重社会の傲慢さ、対米隷属による一貫性のない農政、
エネルギー問題で破壊されつづけている農地の現状、を見ると溜息しか出ませんが…
やはり自ら農業を営む以外ないな…という気持ち。
現状はプランターですが…自然栽培にできるだけ近い形で、作れる野菜を作っていこうと思います!