ローマ・ヴァチカン美術館で圧倒された作品

イタリアローマのヴァチカン美術館で見た作品は、宗教的なものがほとんど。

歴史的に平和な絵が少ないことは仕方ないのかもしれませんが、観れば観るほど疲れてしまい…

ただ、素晴らしい作品の数々に圧倒されたのも確かです。

まずは、「ピナコテカ」へ。

ピナコテカには18の展示室があり、中世からルネサンス期の絵画やタペストリーが展示されていました。

ピナコテカの入口前は中庭のようになっていて、団体客などで埋め尽くされていました。

ピナコテカに入ると、ラファエロの絵画が並びます。こちらは「聖母の載冠」。

上部は聖母マリアに冠を授けるキリスト、下部はそれを見守る聖人たちが描かれています。

こちらは、雲に乗る聖母子と洗礼者ヨハネらが描かれた「フォリーニョの聖母」という作品。

貴族のシジスモンド・デ・コンティという人物が、火の玉に襲われても無事だった奇跡を神に感謝するため、ラファエロに制作を依頼した作品だそうです。

ブレてしまいましたが、「キリストの変容」。

上下構成の作品で、上部はキリストが神の子であると告げられ3人の弟子がひれ伏す場面で、下部は悪魔に取り憑かれた少年に奇跡を起こす場面が描かれています。

たまに外の景色を眺めて、目と心を休ませます。重要…

エジプト美術が並ぶ廊下を通り、「ピオ・クレメンティーノ美術館」へ。

ピオ・クレメンティーノ美術館には、ルネサンス期に大きな影響を与えた、古代ギリシャ・ローマ時代の彫刻が展示されていました。

その中には八角形の中庭があって、そこに多くの彫刻が。

中でも、古代ギリシャ時代の彫刻「ラオコーン像」は1番の人だかりができていました。

作者・制作年は不明だそうですが、ミケランジェロなど芸術家たちに大きな影響を与えた作品といわれています。

トロイア戦争で神官ラオコーンは、女神アテナの怒りを買ってしまい、怒った女神はヘビ2匹を放ち、ラオコーンは息子2人とともに絞め殺されるという場面が表現されています。

「ミューズの間」と呼ばれる部屋の真上には、トンマーゾ・コンカ作の天井フレスコ画がありました。

「円形の間」中央には、希少な赤大理石の一枚岩で出来た巨大杯と、部屋を取り囲むように彫刻が並べられ、床はギリシャ時代のモザイクで飾られていました。

数々の彫刻がこれでもかというほど展示されています。

美しい壁や天井の装飾。

「燭台のギャラリー」と「タペストリーのギャラリー」を過ぎると、壁や天井はさらに豪華さを増していきます。

こちらは「地図のギャラリー」。

16世紀に作られたイタリア各地の地図が、廊下の両側に展示されているギャラリーです。

天井が隙間なく金色に光り輝く豪華な場所!

その後も、壁と天井に隙間なく描かれた豪華絢爛な絵画に圧倒されっぱなしでした。

首が疲れますが、観ないわけにはいかない美しさ!

もはや豪華すぎる造りに目が痛くなってきます…

最後に「システィーナ礼拝堂」。

これを観るためにヴァチカン美術館を訪れる人が多いそうです。

写真は撮れませんが、ミケランジェロの最高傑作「最後の審判」があり、素晴らしいの一言!

現在はローマ教皇を選出する会議の場としても利用されているそうです。

最後は、こんなおしゃれな階段で降りていきます。

この美しい階段を降りると出口です。

出口の上部にあるのは、ミケランジェロとラファエロの彫刻だそう。

館内は作品が多いだけでなく見どころ満載なので、じっくり観ていると1週間はかかりそう…

ヴァチカン美術館へ行く際は予約を!でないと数時間待つ羽目にでも書きましたが、ヴァチカン美術館へ行く際は必ず予約していくことをおすすめします(特に午前中行く場合)。

予定が決まり次第事前予約し、当日は素晴らしい作品を堪能するために存分時間を使うのがおすすめです。