先日、北京世界遺産「明の十三陵」はすごかった②定陵について書きましたが、今日はその定陵の地下宮殿から発掘されたものが展示されている「定陵博物館」についてお伝えしたいと思います。
定陵の地下宮殿内に納めてあったもの(文革時に紅衛兵に奪われたもの以外)は、ここに保管・展示されているようです。以下、写真ばかりを掲載します。
どれも精巧に作られた美しい服飾品で、終始目を奪われました。
博物館内では「定陵」発掘時の映像も公開されていましたが、発掘作業員が素手で発掘していたのを見て驚きました。
日本であれば最低でも手袋をはめると思いますが、文化財を傷つけないためにあえて素手なのでしょうか?ただ、そんな考古技術が未成熟な中での発掘が原因で、大量の文化財の破壊を招いたそうです…
例えば、密封状態で保存されていた衣服などの繊維を、発掘後無造作に地上に放置したため、急速に酸化して変質・崩壊したことなどがあったらしい。
そのため、以降中国政府は古代皇帝陵墓の発掘を許可していないそうです…
発掘すれば世界遺産になるほどのものでも、技術がないこと・知られては困る真実などがあれば、どの国も発掘できないのかもしれません。
中国にはそうした文化財が多いようですが、今後発掘されることがあれば今以上に世界遺産が増える気がします。