学生時代、吉本ばななさんの小説やエッセイ(『アムリタ』他いろいろ)に強く影響を受けていた時期がありましたが、最近は遠ざかっていました。
そんな中、立ち寄った本屋さんで見つけた『おとなになるってどんなこと?』という本の内容が興味深かったので購入。
読んでみて、印象に残った文章をいくつか記載。
- 「大人になるということは、つまりは、子どもの自分をちゃんと抱えながら、大人として生きるということ」
- 「自分がわくわくするようものだったら、寝ないででも学ぶべき」
- 年をとると「行きたくないレストランも、飲みたくない飲み物も、着たくない服も分かってくるし、もっと言うと会いたくない人も分かってくる」
- 人が何をするために生まれてきたかといえば「それぞれが自分を極めるためだと思っています。人がその人を極めると、なぜか必ず他の人の役に立つようになっています」
- 「辛かったり、苦しかったり、面倒だったりするのは、充分に生きていない状態だからです。そして充分に生きていない状態にあると、同じように充分に生きていない人ばかりがまわりにいるので、世界中はこんな感じだと思ってしまう」
- 「いろいろな価値観から自由でないと、その人本来の姿にはなれません」
- 「自立というのは、お金のことではない気がします。お金をちゃんと稼いでいて、親と別に暮らしていても、全く親離れしていない人はたくさんいます」
- 「私が考える自立は、親や兄弟姉妹に、何も言わないで問題解決したことがあるかどうかだと思います」
「大人のいない国」などと揶揄される日本社会ですが…
じゃあ大人とは何なのか?と問われると多様な意味がありすぎて、私自身きちんと定義できません…
大人でも非人道的行為を繰り返したり、戦争を何度も行ったり、原発を作り続けたりするのはなぜなのか?と様々な疑問が出てきてしまいます…
とはいえ、理想とする大人像は少しだけあって、自分の信念に沿って行動できる人であり、人々が大切に扱われ豊かに暮らせる社会環境を生むための行動、ができる人だと思っています。
そして、そのためにはまず大人になる前の子ども時代に、子どもらしい生活を享受させて、その時々に必要な情緒を育ませることが必要だと思っています。
それらの形成を鈍化させる教育は止めて、年齢に見合った経験を積み重ねられる社会になってほしいと思います。