『体温を上げる料理教室』(若杉友子、2011)の「有機栽培だから安全だとは限らない」という項目に、
考えさせられる以下の文章を見つけました。
「有機は農薬や化学肥料を使わない代わりに鶏糞や牛糞を使っているでしょう。その牛が自然に生えている牧草を食べて育っているのなら問題はないけれど、大半は人工の合成肥料で薬漬けになって飼育されているわけです。その糞を粉末にして畑に撒いて野菜を栽培しているんだから、それも怖い」
「有機栽培、玄米菜食だから安心というわけではない」
日本各地に、自然派食品や有機食品、無添加食品を扱っているお店がありますが、
上記の文章を読んで、そうしたお店で扱っている商品すべてが安全とは限らないことを突き付けられました。
数年前まで、新宿にある自然派食品のお店でときどき買い物をしていたのですが、放射能汚染が心配な食品や、危険な油を使用している食品などが、当たり前のように売られていたのを思い出します。
「自然派食品・有機食品・無添加食品 = 安心安全」という消費者の思い込みにつけこみ、
実際には危険性が高い食品であっても、自然派食品・有機食品・無添加食品と謳われながら販売されているものが数多くあるのだろうと思います。
結局のところ、肥料にまで気を遣って製造しているケースは少なく、本当に安全な食品は、自ら生産者を探さなければ出会えない可能性が高いのでしょう…
危険な肥料や原材料を使って製造された食品であれば、遅かれ早かれ健康被害が出てくるはずですが…
直ちに健康被害が出るケースは少ないため、特に体に異変を感じなければそのまま摂取し続けるケースが多いと思います。
つまり体に悪いかどうかはすぐには判断できない場合がほとんどなので、危険性はうやむやにされたまま販売され続けるケースが少なくないのです。
となれば、消費者は様々なリスクを想定し、危険そうな食品は自ら避けていくしかありません。
同時に、できるだけ多種類の食品を食べておくことが、将来的に健康被害が発生するリスクを分散させ、
健康被害を最小限にできる最良の方法ではないかと思っています。
なかなかそうしたことを意識しながら生きていくのは難しいですが、国民の健康をないがしろにする政府なので……
自分と家族の体を守るために、やれる範囲で続けていこうと思っています。