高知県へ行った際、JR高知駅から路面電車で約15分の場所にある、「自由民権記念館」へ行きました。
日本最初の民主主義運動が高まる最中にできた高知市は、高知市制100周年となった1990年、
自由民権運動の資料を中心とした近代土佐に関する資料を(収集・保管・展示して)、
次の世代へ引き継ぐためにこの自由民権記念館を建設したそうです。
館内の2階フロアに展示室があり、「展示室1・2」で常設展、「特別展示室」で企画展を行っていました。
時間の関係上、常設展しか見れませんでしたが、強く印象に残ったのは「生きて奴隷の民たらんよりは死して自由の鬼たらん」という文章。
明治時代には全国各地の民衆が憲法草案を作り、よりよい国づくりを目指して日夜案を練っていたようです。
「民衆憲法」、これこそ国民主権です。
利権にまみれた自民党議員がつくる、民衆の自由と権利を制限する憲法改正草案は、国民主権とは程遠い奴隷憲法です。
民衆憲法の起草者の中でも植木枝盛は、日本国憲法に近い憲法草案をつくっています。
その彼に関する資料もここには数多くあり、35歳でこの世を去ったとは思えないほど多くの功績、先進的な価値観を残しています。
ただ、男女同権を主張しながら、遊郭通いは止めていないので(幸徳秋水もそう)、、、
日本人男性には女性蔑視の思想が根強くあり、言動と行動の矛盾に気付かないほど感覚が麻痺している部分があるともいえそうです。
とはいえ、ここには他にも現日本社会で忘れさられている、重要な価値観に触れられる資料が展示されているので、再訪を希望しています。高知市立自由民権記念館HP