『日本の親子二百年』父親の子育てへの関わりが減っている

神保町の古本屋で見つけた、『日本の親子二百年』(1986)。

明治時代以前における日本の親子関係について少しでも知りたいと思い、購入しました。

今から200年前といえば江戸時代ですが、江戸時代のことは明治政府の意向によって明らかにされていない面が多くあります。

親子関係もその1つだと思いますが、本の中で印象的だった「親子関係で変化した点」を書いておこうと思います。

1つは、江戸・明治の「家」制度による家長中心の家庭から、子ども中心の家庭へと変わっていったという点です。

家制度では、子どもや妻は家長の付属物として扱われていて、家庭内に服従・支配の関係が強くあったといわれています。

今でもそうした家庭があるかもしれませんが、200年前よりは子どもが優先される社会に変わっていると思われます。

2つ目として、江戸・明治には家と家長に尽くして人生を終える女性がほとんどだったのが、徐々に女性が自分の人生を歩める社会に変わってきているという点です。

それに伴い、子ども中心家庭から今度は夫婦中心の家庭へと変化しつつあります。

子のために親が全てを犠牲にするのではなく、自分たちの生き方も追及していく家庭が増えているそうです。もちろん、家庭によって差があるかもしれませんが…

最後3つ目は、これはマイナスな変化だと思うのですが、父親の子育てへの関わりが減っている点です。

表面的に見れば200年前と大差ないように見えるそうですが、200年前のほうが助言という形で子育てに関わっていたみたいです。

父子の接触が減り、母子の接触が多くなると、情緒的で自立のできない子どもが育つ弊害があるそうです。

また、親子関係が強くなりすぎると、排他的・閉鎖的な人間関係しか築けなくなる、とも書かれていました。

社会変化と他国からの様々な価値観の流入により、200年の間に多くの変化があったであろう親子関係。

この1冊だけでは到底理解不能なので、今後も関連する本を見つけては読んでいきたいと思います。