『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』①日本はどこでも治外法権エリアになる

購入後、数年間放置したため色あせてしまった、

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(矢部宏治、2014)。

この本は、著者が沖縄の米軍基地周辺へ行って許可なしで撮影した写真とともに、

日本が米軍基地と原発を止められない事情および構造についてまとめられたものです。

著者自身、基地問題やそれに付随する事情を、この本を書くことで初めて知ったと書かれているだけあり、

タイトルは重いですが、とても分かりやすく書かれていました。

というか、ここまで日本が置かれている状況を、戦後史を交えてきちんと説明してある本は初めて読みました。

ちなみにこの本、ロシアであれば射殺、戦前の日本軍なら死刑になるような写真が載っているので、

公安に捕まる可能性も考えて、著者は出版前に弁護士に掲載写真を確認してもらったそう。

しかしながら、

  • こういう「公安関係の問題」(ということになるのだそうです)は、基本的に「つかまる、つかまらない」は法律とは関係がない(!)。公安がつかまえる必要があると思ったら、なにもしていなくてもつかまえるし、必要がないと思ったら、つかまえない。(p27)
  • 基本的には、本を書いた人間をつかまえると、逆に本が売れて困ったことになるから、あなたたちがつかまることはないと思います(p28)

とのこと。

購入したものの重いタイトルゆえ、仕事を言い訳に読むのを敬遠してきましたが、、、

読み始めると著者の筆致に引き込まれます。

さて肝心の内容ですが、、、

沖縄本島の約20%が米軍基地であることを知っている人はいても、

沖縄本島の上空が100%米軍基地であることを知っている人は少ないのではないか、と思いました。

しかも現在、日本に駐留している

米軍機はアメリカ人の住宅上空以外、どこでも自由に飛べるし、どれだけ低空を飛んでもいい。なにをしてもいいのです。日本の法律も、アメリカの法律も、まったく適用されない状況(P30)

にあることを、一体何人の日本人が知っているのでしょうか、、、

つまりは、日本じゅうどこでも一瞬にして治外法権エリアになってしまうことが、以下のとおり日米地位協定で定められています。

「日本国の当局は、(略)所在地のいかんを問わず合衆国の財産について、捜索、差し押さえ、または検証を行なう権利を行使しない」(日米行政協定第十七条を改正する議定書に関する合意された公式議事録」一九五三年九月二九日/東京)(p31)

これは、

たとえば米軍機の墜落事故が起きたとき、米軍はその事故現場の周囲を封鎖し、日本の警察や関係者の立ち入りを拒否する法的権利をもっている。(p31)

ということで、

米軍基地のなかだけでなく、「アメリカ政府の財産がある場所」はどこでも一瞬にして治外法権エリアになるということを意味して(p32)

います。

治外法権エリアへは、米軍の許可がなければ警察、消防、政治家、官僚でさえも入ることはできません。

この日米地位協定における取り決めにより、

日本の領土はどこでも、日本の法令が効力を有しないエリアになり得るのです。

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