インドの寝台列車に乗ってビックリしたこと3つ

数年前インドで寝台列車に乗って、デリーからアグラへ行ったことがあるのですが、その際に幾らか面喰ったことがあったのでここに書いておこうと思います。食事中の方は少々ご遠慮ください。

列車遅延が6時間以上

当時、列車の駅には夕方頃到着したと思うのですが、待てど暮らせど電車が来ない……

最初のうちは駅の売店も開いていたので、そこで飲み物やお菓子を買ってホームでのんびり待っていましたが、全く電車が来る気配がないのでホームで待つことをやめ、待合室のイスに座って待っていました…

「もう3時間は経つし、夜だよ」と思っていたのですが、待合室やホームにいるインド人らしき人々は「いつものことよ」という感じで誰も気にしていない…

6時間以上は経っていたであろう真夜中、猛烈な眠気に襲われ始めた頃ようやく電車が来ました。とはいえ、その後も列車は遅延を続け、アグラに着く頃には翌日のお昼くらいになっていたと思います…

ベッドの下に置いていたスーツケースが盗まれそうになった

インドへ行く前に読んだ『地球の歩き方』に、「寝台列車ではベッドの下に置いたスーツケースでも盗まれる可能性があるため、ベッドの脚に自転車の鍵か何かで括りつけておいた方がいい」と書いてありました。ゆえに、忠実にそれを実行。

乗車後に必要な荷物をスーツケースからとり出した後、ベッドの脚に自転車の鍵で括り付けておきました。その後3段ベッドの上で寝始めたものの、電車の運転音、チャイを売りに来る人々の声、その他話し声、疲れなどによりほとんど眠れませんでした。

そんな中、それら以外の何か変な音がしたので、ベッドのカーテンのすき間から外をのぞくと、見知らぬ人がベッドの下に置いてあった私のスーツケースを引っ張っているではないですか!

私は無我夢中で「×〇#△*×@!」と意味不明音を発して抗議……結果、その見知らぬ人は去っていきましたが、今でもインドといえばこのことを思い出します。

インド滞在中は、ホテルの部屋に置いていたスーツケースでさえ、重そうな家具の脚に自転車の鍵で括りつけて用心していましたが、列車でも同様にしておいて良かったと思いました。

トイレがポットン

それまで寝台列車のトイレといえば、日本でしか利用したことがなかった私は、インドで初めて寝台列車のトイレを利用してビックリしました。

和式の形をした便器だったのですが、下が動いている地面だったからです……走行している電車真下の草むらに垂れ流しという、超原始的なトイレ形態には思わず唖然……「肥料になるからいいのか?列車の走行には問題ないのか?落ちたらどうする?」等々の考えが頭を駆け巡りました。

私が世間知らずなだけかもしれませんが、そうした形態の列車トイレをそれまで見たことがなかったことと疲労もあり、一瞬トイレの中で混乱しました。

でもそこはインドだし、それ以外にも社会構造上のカルチャーショック(カースト制、物乞いの多さ、何でもマネー、貧困等々)を数多く感じていたので、なぜか納得してしまいました。

当時インドにあった列車の全トイレが同じ仕様ではなかったと願いたいですが、私が利用した寝台列車のトイレはそうでした。現在は不明ですが、おそらく垂れ流しトイレはなくなっていることでしょう…

思い出深いインドにおける寝台列車利用でしたが、1番の感想は「疲れた…」でした。

上流階級的な人々との交流もあり楽しかった部分もありますが、それよりも乗車環境に対する印象が強く、今でもインドといえばこの寝台列車を強く思い出します。