健康寿命が長い人はよく食べてよく外出している

先日、顔真卿展へ行った際に上野松坂屋で食事をしたのですが、その時近くのテーブルで食事をされていた小柄で痩せ型の高齢女性(おそらく90歳以上)が、ボリューム満点の揚げ物定食をしっかり召し上がっておられて驚きました。

ただ思い返せば、これまで出会った元気な高齢者は大抵、普段の食事をよく召し上がっておられたので、ある意味納得。80代後半で無くなった義母も亡くなる数か月前まで元気だったのは、食欲が衰えず好きなものをしっかり食べていたからかもしれません。魚や野菜よりも、焼肉やうなぎが好きな人でしたけどね。

昨年96歳になった母方の親戚も、高齢者施設で暮らしていますがよく食べてよく話す元気な人です。好物はさつま芋や里芋だそうで、幼少期の食事が現代のようにジャンキーでなかったことも影響しているのかもしれません。

「人格は飲食の慎みによって決まる」というように、粗食を尊ぶ社会通念は分かりますが、健康寿命という観点からみると、歳を重ねてもしっかり食べられる人が健康に長生きできるといえる気がします。

もちろん、ストレスが少ない環境で生きてきたことも大きく関係していると思いますが(嫁姑との同居、義両親の介護、外で働いたことがあるかどうか等々…)。

他に、健康寿命が長い人の特長として印象的なのは、外出好きなことですね。健康だからこそ1人でも外出できるのかもしれませんが、きっと外出するきっかけや機会を自ら生み出せる人なのでしょう。

友人・知人と一緒に外出したり旅行したり各自宅で過ごしたり、1人であっても散歩や旅をしたり。もしかすると、外出だけでなく自分の好きなこと・やりたいことが分かっていて、それに対する時間を思う存分使えることが、末永く元気でいられる秘訣なのかもしれません。

老後の充実には、一日の生活を大切にしてなるべく外出することでも書きましたが、外出すると少なからず緊張感が生まれるので、そうした適度な緊張感を持てる機会に恵まれていると健康でいやすいのでしょう。長生きするなら極力健康でいたいので、そうした歳の重ね方を目標に、今後もなるべくストレスを溜めずに生きていきたいものです。