ぺんぎんメモ

現代日本人が権力に怒れない理由

time 2019/02/24

最近何度目かの『「普通がいい」という病』を読み終わり、ハッと気付いてしまったことがあります。あくまで推測ですが確信に近い気付きなので、ここに備忘録として書いておきたいと思います。

先日、頭(浅い感情)ではなく、心(深い感情)に沿って生きることが自信をもつことに繋がるにて、

著者は、「心」由来の深い感情は「愛」であり、「頭」由来の浅い感情は「欲望」であると述べていますが、まさにその通りだなと思います。

現代は「心」よりも「頭」が優先されている社会です。それがために、子どもの大半は、親がもつ「頭」由来の浅い感情に「なんかおかしいな」と思いながらも従い、子ども自身がもつ「心」由来の深い感情にフタをして生きていくことになるのでしょう。

その結果、「心」が限界にきてしまったり、亡くなる前に「本当にこの人生で良かったのだろうか」と思ったりするのかもしれません。

と書きました。

その内容を無意識に反芻していて気付いたのですが、ここ約100年間で日本人の多数派が権力者に対して怒れなくなったのは、「心」由来の深い感情(深い感情で1番始めに出てくる「怒」)を抑えつけてしまったため、「頭」由来の浅い感情(=欲望)しか意識できなくなってしまったのが原因、ということです。

本来であれば、色々な社会問題が噴出した際、他国のように大規模な社会構造批判や政府批判が起きるはずです。が、日本ではそれがほとんど起きません。一部地域(沖縄など)では起きていますが、少数派なので目を付けられるか弾圧されて終わりです。

「心」由来の深い感情を意識する割合が多い人の場合、より大きな存在に対して怒りを覚えるので、身近な人間(自分より弱い者)への粘着的感情や絡みよりも、権力者などの社会的強者に対しての怒りが湧きます。

が、「頭」由来の浅い感情を意識する割合が多い人の場合、身近な人間(自分より弱い者)への粘着や執着が起こってしまいます。そんな人が増えてしまうと、「頭」由来の浅い感情(「アイツ気に入らねえ」「あいつムカつく」「なんかイラつく」「アイツ目障り」など)が当たり前・日常的に意識されるので、「欲望」のままにリンチやイジメ、虐待、体罰など弱者を袋叩きにする構造が、社会の多数派として席巻するようになってしまいます。

そんな社会では権力への批判や怒りは湧きにくくなりますから、現日本社会における既得権益者、もしくは何らかの理由で日本と日本人をマイナス方面へ追いやりたい組織とっては、願ってもない状態なのでしょう。

そう考えると、開国から第二次世界大戦後までの軍国化も、日本人に「心」由来の深い感情を起こさせず、「頭」由来の浅い感情=「欲望」を生ませるような状況へ追い込むための策略だったのか?と邪推してしまいます。

『「普通がいい」という病』でも書かれているように、「心」由来の深い感情を意識するためには、必ず始めに「怒り」が出ないと他の感情は出られません。つまり、「怒り」が意識できないと他の深い感情も意識できないので、「怒り」を抑え込んでいる限り、「心」由来の深い感情=愛などは意識できないのです。

そうなると打算的な人間関係(仕事上だけの上辺の付き合い)しか築けなくなり、自分のことを利用したり搾取したりする人間しか引き寄せられなくなったり、本当に自分のことを大切にしてくれる人を遠ざけてしまったりしてしまう可能性があります。

「頭」由来の浅い感情(=欲望)ではなく、「心」由来の深い感情(=愛)によって子育てや教育がなされていた時代においては、庶民の大半が「心」由来の深い感情を意識でき、社会もそれベースに動いていたと思います。

が、経済中心の社会環境に大半の庶民が身を置くことになった結果、「心」由来の深い感情は抑え込まれ、「頭」由来の浅い感情しか意識できなくなってしまいました。その結果、「愛」ではなく「欲望」による子育てや教育しか行えない人が増え、庶民の大半が「頭」由来の浅い感情しか意識できない社会となってしまったと推測します。

社会に、「頭」由来の浅い感情をもつ人の割合が増えると、「~してはいけない」とか「~すべき」ということばかりに意識が向くようになり、社会全体がどんどん細かい部分にしか注目できなくなってしまう気がします。鳥の目がない魚の目だけの状態です。

その結果、自分が縛られている分だけ他者への制約も厳しくなってしまい、息苦しい社会へと変わっていくように思います。「頭」由来の浅い感情は、部分的な治安維持には貢献しているのかもしれませんが、度が過ぎると確実に社会を生きづらくしてしまうものだと思います。

「心」と「頭」のバランスをとるのは難しいですが、「心」由来の深い感情を意識できないと満足いく人生を送れないだけでなく、権力の暴走を許してしまうことにもなりかねません。現在・未来と日本社会に生きる子どもが、希望を抱き楽しく生きられる社会にするために、「心」由来の深い感情を意識できるような社会環境へと変わって欲しいものです。

コメント

  • 怒りまくってるよ自民党に
    野党がそれ以上にありえないんで投票する政党がないんだよ

    by deefe €2019年2月24日 4:17 PM

    • 選挙だとそうなってしまうんですよね…
      国民の意思を社会全体に示す平和的手段が多数あれば良いのですが…

      by ぺんぎん €2019年2月24日 7:21 PM

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奨学金完済を目指しながら、旅、食、自然、心理、(セミ)リタイア、海外移住など追求して自由に暮らしています。

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