北京・世界遺産、明の十三陵はすごかった①神道

今回は、12月に行った北京にある世界遺産「明の十三陵」について書きたいと思います。

12月の北京は氷点下10℃という寒さでしたが、そのせいか空気が澄んでいてPM2.5 を微塵も感じさせない青空が広がっていました。

「明の十三陵」は北京市郊外にあり、明時代の13人の皇帝とその皇后たちが眠るお墓です。周囲は山に囲まれた自然あふれる場所。ここに、1400年代から200年かけて造られた壮大な陵墓群があります。

北京市内中心部から車で約1時間半の距離にあるため、万里の長城とセットで訪れる観光客も多いそうですが、中国にある大半の観光地がそうであるように、ここ「明の十三陵」もとんでもなく広いです…

ところで、十三陵の1つである「長陵」へ向かう手前には、「神道」とよばれる参道があります。この参道、永楽帝の陵墓である「長陵」の墓参道ですが、「明の十三陵」全体の参道にもなっていて約1kmあります。

神道にある最初の建物は、高さ25.14mの「碑亭」と呼ばれる建物。

建物の四方には、こんな柱が建っています。

建物内には、高さ7.91メートルの石碑「大明長陵神功聖徳碑」が建てられていました。これは、第4代仁宗の洪熙帝が、父である第3代成祖永楽帝の徳をたたえているものらしい。

人と比べると、石碑がどれだけ大きいかが分かります。石碑には3500字あまりの碑文が描かれているそうですが、ものすごく美しく彫られていて感動しました。

ちなみに、石碑を背負っているのは巨大な亀で、ガイドさんがこの亀の頭を触るといいと教えてくれたのでしっかり触っておきました。

参道には、皇帝の死後も権力を守り続ける象徴として、獅子、麒麟、象、馬、ラクダ、功臣官、文臣官、武将像など石像が並んでいました。手前に見えるのが獅子です。

日本でもおなじみの麒麟。大きい石像で迫力満点です。

象もありました。神道途中には、大量の赤い絵馬?が並んでいましたが、何だか雰囲気をぶち壊しているような…パワースポットだからいいのか?

ラクダ。1つの動物につき、4体ずつありました。

そして、功臣官、文臣官、武将像と続いて終了。夜歩いたら怖そうだけど、日中の明るい時間なら神聖な気分となる良い散歩コースかもしれません。

私たち以外に誰もいなかったせいか、厳粛なる神道を満喫できました。ここはパワースポットですね。

「明の十三陵」には現在、15世紀初頭の明朝3代皇帝の永楽帝から7代皇帝を除く16代皇帝までの13人の陵墓があり、永楽帝の陵墓である「長陵」、13代隆慶帝の陵墓「昭陵」、14代皇帝である万暦帝の陵墓「定陵」、「神道」と呼ばれる参道が公開されています。

ただ、発掘されているのは14代皇帝である万暦帝の陵墓「定陵」だけ。というわけで、次回は北京世界遺産「明の十三陵」はすごかった②定陵の様子をお伝えしたいと思います。