日本社会の閉塞感が異常、このままだと日本は発展途上国になる

日本社会はここ20年の間に、高度経済成長期に得たものを食いつぶし、徐々に巨額のODAを支払っている場合ではない状況になってきています。

そして、アジア圏では日本だけが成長・発展していない状況にも陥っています。

にもかかわらず、偏ったメディア報道と時代錯誤の教育のために、いまだに自分たちは先進国であり、世界ではマシな国だと思いこまされています。

確かに、日本は清潔で、自然災害以外は概ね安全で、食事のほとんどが美味しくて、コスパに優れた商品が数多くあり、表面的に見ればどなたかが仰っていた「美しい国」かもしれません。

でも、日本が真にマシな国なら、

  • 若者の自殺率が世界トップクラスなはずがない
  • しつけと称して、子どもに暴力をふるう親や教師がいるはずがない
  • 年金システムが崩壊しているはずがない
  • 自然災害大国にもかかわらず、設計段階から間違っていた原発を稼働させ続けるはずがない
  • チェルノブイリのような前例があるのに、子どもを強制被爆させ続けるはずがない
  • 一部の人間の利権のために、東京でオリンピック開催するはずがない

と思います(まだまだたくさんあるけど…)。

上記状況を生んでいる背景の1つには、日本が伝統的に培ってきた根性論(精神論)、閉鎖的村社会、和の精神、父兄社会(これは明治以降)が混ざり合った、異常な空気があると思っています。

それらを簡単にまとめると、

  • 根性論(精神論) → 非人道的努力で全てを解決しようとする
  • 閉鎖的村社会 → 問題が発見されにくく先送りされやすい上、自浄作用も生まれにくい
  • 和の精神  → 和を乱すコト・ヒト・モノはすべて排除
  • 父兄社会 → 子ども・女性など社会的弱者の意見は無視or軽視される

となります。結果として、

  • 非人道的努力で全てを解決しようとする → 人権が軽視される
  • 問題が発見されにくく先送りされやすい上、自浄作用も生まれにくい → 問題があっても野放し
  • 和を乱すコト・ヒト・モノはすべて排除 → 家族、地域、学校、会社でイジメが横行。同時に、新しいものが生まれにくい環境となり成長・発展を阻害する
  • 子ども・女性など社会的弱者の意見は無視or軽視される → 年配男性の権限が異常に強くなり、間違っていることでもそのまま突き進む

土壌を生みやすくなります。

例えば、世界的にはIT産業の成長が著しいですが、日本はいまだ周辺諸国よりも普及が遅く、多くの組織でいまだに紙媒体でのやりとりが多いです(外国でも田舎は同じかな?)。

おそらく組織間の癒着や利権絡みで、比較的新しい産業であるIT産業が介入できないような仕組みがあると予想。

また、仕事でも完璧が不必要な業務に100%完璧を求める国民性のために、異常な労働時間が費やされるのも…です。

その時間を他に充てればいいのにと思っても、仕事の囲い込みが横行する組織では、別の組織の仕事を奪うことにもなりかねないので難しい様子…

結果的に、さまざまな面で非効率・非生産労働になっていて、不要なストレスばかりを量産し、成長・発展する土壌を構築できないまま、国全体の閉塞感が促されている気がします。

別に、日本が現在も鎖国状態で、世界各国とヒト・モノ・カネの交流がなく、自国内で経済を回しているのならば、非効率でも気にする必要はないと思います。

でも、日本は食品を始めとする生活物資・資源を世界各国に依存し、同時に多くのメーカーが世界各国の企業と戦っているわけです。

そんな状況なのに現状のまま突き進めば、近い将来、日本が発展途上国と言われる状況がきてもおかしくないと思います。

そのうち日本は労働力が安いから、海外企業がこぞって日本に工場を作る日が来るかもしれません…

一刻も早く、新しい産業を受け入れる社会環境と、新しいものをどんどん生み出せる建設的・発展的土壌を築ける社会になってほしいです。