西安・小雁塔と西安博物院をのんびり歩く【前編】の続きで、西安博物院内の展示品をご紹介。
こちらは、唐の時代にあった長安城の平面図。
長安城は西安城の7倍の大きさがあったと言われていますが、それは唐代の長安が世界最大の都市であったこととも関係しているはず。
日本からの遣唐使だけでなく、世界各国からの使節や留学生が集まっていた長安は、文化の発信地的役割も果たしていたようです。東西対称の碁盤の目のように造られた都は、奈良や京都でも参考にされましたよね。
その長安城の1/7の大きさ、西安城の平面図。現存する城壁の形とほぼ同じらしい。
奈良にある平城京の平面図もありました。
そして、京都にある平安京の平面図も。長安城や西安城にはお城を囲む城壁がありましたが、平城京や平安京にはありません。それはおそらく日本が島国で、他国から攻められる可能性が低かったからか、城壁を作る技術が乏しかったからのどちらかでしょう。
他の展示品と同列で展示されていることに違和感を覚えた美しいお皿。技術の高さはさすが大陸の品といえる気がします。
日本でも多く出土している銅鏡。
日本の飛鳥地方で見られるような壁画。
日本で見かけるような狩猟道具。
銅矛。
西安周辺地域から出土した、兵馬俑のミニチュア版も多く展示されていました。
詳細まで手の込んだ色彩の残る人形。
兵馬俑のようなもの。
シルクロードの起点らしく、出土したものはラクダや馬など交通手段として利用できる動物が多いです。
長く厳しいシルクロードを出発する人々や動物が、詳細に表されています。
身分が高い感じの人々。
日本の寺院でよく見かける、阿形(あぎょう)像と吽形(うんぎょう)像に似た金剛力士像?これだけでも、当時の日本が唐文化に影響を受けていたことが分かります。
旅人と馬。
笛を吹く旅人と馬。
いかつい旅人と犬?と馬。
子ども。
日本の観音様、お釈迦さまのような像。
中国雑技団の前身?
旅人の集合体。
女性の像。そういえば、女性で馬に乗っている像がなかったのですが、シルクロードを旅する女性はいなかったのかもしれません。
暑さで疲れ果てた旅人とラリってる?ラクダ。
様々な顔立ちの像も多く、人の移動が盛んだったシルクロードを表しているようでした。
西安には、現在の街の規模と比較すると異常に多くの博物館がありますが、それだけ地中に眠る文化財が多いのでしょう。
それは古くは長安といわれ、シルクロードの起点として盛大に栄えた証といえます。きっと西安辺りなら、どこを掘っても何かしらの遺跡が出てくるのかもしれません。