外山滋比古氏の『50代から始める知的生活術』には、30代の私にも為になる興味深いことが多く書かれていました。
氏は毎朝皇居周囲を1時間半、早足で散歩されているといい、91歳とは思えないほど元気な身体のようです。
奥様の食事を作られているのも凄いなあと思いました。
印象的だった文章をいくつか抜粋。
「人間、調子のいいときにやめるのがよい」
「歩けば、つまづくこともあります。しかし、自力で歩いて転ぶなら、その痛みは納得できます。」
「古い土俵では、緊張感が乏しくなります。」
「生命保険という商品になじめないのは、加入後死ぬのが早ければ早いほど有利にできているからです。」「人は、長く生きられるほどいいに決まっています。それなのに、有利に金を手にしたいなら早く死んだほうがいいというしくみをつくって、金を集める。いかにも、あざとい商法です。人間性を否定しているようにも思えます。」
「老後の蓄えは、早くから自助努力ですべし。」
「長い老後を実りあるものにするためには、一日一日の生活を大切にすることと、つとめて外に出ること、この二つは鉄則だと思っています。」
「若いときの友人関係は、もう賞味期限が切れています。賞味期限の切れたものは、捨てて、買い換えないといけないのです」
「世間の常識からつねに一定距離を置くことです」
「たとえ、回り道をたどったとしても、それが『我が道』であればいいのです。自分が歩んだ道には、自分の目でしか見られないものがあります。それが、新たな人生になります。」
「人を真似ず、常識にひきずられず、自分の考えによって歩いていく。そうすれば、いつまでも心身は活力を失うことがないと思います。」
ウンウンと納得しながら読んでしまう内容の本で、人生二毛作を健康で長生きするためには適度な運動が不可欠だと改めて感じた本でした。