日本人の睡眠時間が短い本当の理由とは

日本人女性の睡眠時間は、OECD各国の中でもワースト2位(1位は韓国)と、世界的に見てかなり短いそうです。

しかし、日本のメディアや御用学者たちは「睡眠は6時間が理想だ」と発言したり、

芸能人を中心に短時間睡眠を武勇伝のように語る傾向があったり、いろいろ疑問を感じます…

睡眠は、疲労回復、思考の整理、その他諸々の効果があり、人間の体には不可欠なものです。

推進される短時間睡眠

テレビを見ていた頃、某女性アーティスト同士の対談番組で、出演していた2人の女性アーティストが、

自分の睡眠時間がいかに短いかを誇らしげに語り、スタジオに来ていた8時間睡眠の聴衆を馬鹿にしていたことがありました。

こうした内容が放送されることは、スポンサーの意向で「短時間睡眠がいかに尊いことか」を植え付けたい意図があるのかな?と思ったものです。

同時に、国民が短時間睡眠になることで利益が得られる業界があることも示唆しています。

短時間睡眠によって健康被害が増大し、製薬会社や医療機関が儲かる仕組みができているのではないか?と勘ぐってしまいます。

短時間睡眠は寿命を縮める

米国睡眠学会が発行する医学誌「SLEEP(睡眠)」で発表された、

イギリスのウォリック大学とイタリアのフェデリコ2世大学の共同研究では、

睡眠時間が1日6時間に満たない人は6~8時間の睡眠をとる人に比べ、早く亡くなる確率が12%高くなるという結果が報告されました。

研究では、イギリス、アメリカ、ヨーロッパ、東アジア諸国で実施され約138万人の10年間にわたるデータを解析し、11万件以上の亡くなった人と習慣的な睡眠時間との関連を調べたそうです。

その結果、睡眠時間が1日6時間に満たない人は早く亡くなる確率が12%高くなり、6~8時間とっている人ではこの傾向がみられない結果となったそうです。

ウォリック大学のFrancesco Cappuccio教授は、「睡眠時間が短い人は肥満や高血圧、高コレステロール、2型糖尿病が多い傾向がある」と指摘しています。

また、睡眠時無呼吸症候群、心疾患、2型糖尿病の発症との関連も報告されていて、

Cappuccio教授は「健康に良いのは一晩に6~8時間眠ることだ。睡眠障害は生活習慣や環境と同じように危険因子となりうる。」と述べています。

睡眠不足は経済活動を促進

こうした病気になるリスクがあるにも関わらず、マスメディアなどで睡眠時間の短さを称賛するのは、スポンサーである製薬会社や食品会社からの圧力がかかっていると考えています。

私自身も経験がありますが、睡眠不足の日は甘いモノが無性に食べたくなったり、判断力が鈍りやすいので衝動買いをしてしまったりすることが多くなりがちです。

先に述べた病気にかかりやすくさせることも含めて、少ない睡眠時間を求める社会では、

きちんと睡眠時間を摂る社会よりも、脳を含めた体が正常に機能しない可能性が高いと思っています。

結果、少ない睡眠時間で生活し続けると、病気になるリスクが上がるため医療業界が儲かり、判断力が低下したりストレスが溜まりやすくなったりするため購買活動が活発化。

それは、経済優先社会である日本ではプラスに捉えられる現象かもしれません…

結果、いまだに少ない睡眠時間を推奨する傾向が強いのではと予想します。

睡眠時間短縮の原因

が、単にそれだけが原因ではなく、社会の発展に伴って労働者の多くが長時間労働となり、睡眠時間の短縮を余儀なくされたことも大きいと思います。

また、過剰なストレスによって引き起こされる睡眠障害も影響していると思います。

さらに、生活環境によっては、子どもの頃から十分な睡眠を摂る習慣を持てなかった場合もあるかもしれません。

もちろん睡眠時間は個人個人に合った時間を摂ればいいため、短時間睡眠が合っている人もいると思います。

が、だからといって短時間睡眠を推奨するような偏向報道はおかしいです。

個人個人が日中気分よく過ごせるだけの睡眠時間を、

十分に確保できる社会構造・社会風土になって欲しいと心底思います。

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