最近、政府と経団連は繁忙期の残業時間について、月100時間未満までなら認めるよう動いていると知りました。
もともと日本社会に残業時間が多いのは、他国と違って業務に完璧性を求めるからだといわれます。
確かに、不要な完璧性が組織の生産性を下げている面はあると思いますが、だからといって過剰に労働者を酷使するのはおかしいです。
日本政府や支配層は、政府に対して批判の目が向かないように・余計な知識をつけさせないために、
労働者を酷使する環境へ追いやっているのではないかと思います。
一方、現場レベルにおいては「自分達も苦労したんだからお前らも苦労しろ」という感情が、上の世代から下の世代へ働いているのではないかと思います。
同時に、「頑張っている人はもっと頑張っている」など時代錯誤の精神論・根性論を持ち出し、多くの労働者を酷使している場合もあると思います。
それもこれも、日本社会には労働者よりも企業を守る論理があるからでは?と最近考えるようになりました。
個人よりも社会の存続を優先する日本風土と同じように…
70年以上前の戦争中もそうでしたが、日本列島には人の命を粗末に扱う風土があります。
過去には、若い男女が仕事紹介という名目で騙され、海外に売られた歴史もありますし、人権無視の劣悪環境で大勢の農民を北海道開拓に従事させた歴史もあります…戦時中も同様です。
程度の差こそあれ、現代でも労働者を奴隷や機械のように扱っている場合が多いので、根本は変わってなさそう…
それは、自然災害が多発する生活環境にもかかわらず、資源がなく周囲を海に囲まれた島国のために、
人が生き残っていくためには残酷な判断をしなければならなかった歴史が関係しているのかもしれません。
でもだからといって、現代においても労働者を酷使し続けるのはおかしい。
まぁそのうち、人口減少や日本企業の賃金低下で日本列島の労働者が減少し、各企業が労働者を確保するのが困難な状況になれば、おのずと労働者の待遇も改善するのかもしれません。
それでも、私と同世代は過酷労働を強いられていますから、一刻も早く労働者の労働環境や待遇が見直され、大幅に改善されてほしいと思っています。