月初、図書館で偶然手にとった『昭和二十年の青空 横浜の空襲、そして占領の街』(赤塚行雄、2004)。
敗戦直後に第一次占領地区として占領軍が入ってきた横浜の様子が、著者周辺の特殊環境から描かれていて、読み始めると止まらなくなり、、、
早速、引用されていた『港の見える丘物語 マダム篠田の家 YOKOHAMA 1945-50』(赤塚行雄、1989)と一緒にネット注文。
到着後、あまりに面白いので2冊一気読みしました。
青少年良俗に反するような描写も含まれますが…
読んでいると、そうした現実を含んだ占領地区・横浜だったんだと納得。
この2冊の本を読んで初めて、RAA(特殊慰安施設協会)について知りましたが、、、
日露戦争前から第二次世界大戦後に至るまで、この国の、女性を犠牲にして進む男性優位社会は変わらないんだなと愕然としました。
ちなみに、2冊は内容が重なる部分も多く両方に登場するのが、マッカーサーが泊まったホテルニューグランド。
先日ちょうど近くまで行く機会があったので、立ち寄ってみました。
新館ではなく1927年に建てられた本館のほう。
ホテル内にあるマッカーサーに関する展示を見ながら、本の描写を思い浮かべました。
占領軍を迎え入れた厚木飛行場、総司令部が置かれた横浜税関、そしてホテルニューグランド、山手周辺は連日大忙しだったはず、、、
直前に台風がきて、マッカーサー到着が2日遅れたのを「神風が吹いた」と大喜びした関係者の話が、どれだけ切羽詰まった状況であったかを思わせます。
この2冊の本には、歴史上有名でないけれど、当時最も社会貢献したと思われる人々が登場。
「今だけ、カネだけ、自分だけ」の現政府関係者とは対極な行動に、複雑な気持ちになりつつ、、、
今回この2冊の本を読んだだけで、戦後日本の歴史を解釈するのに横浜は外せないと思い始めました。
また関連本を読み漁りながら、戦後の歴史に関する知識を増やしていきたいです。