で書いた、TPP協定(環太平洋パートナーシップ協定)の内容。
完全に失念していましたが、、、一昨年に『日本が売られる』(堤未果、2016)から
大量引用した際にもいろいろと書いていたようです。
その内容の1つ、日本に輸入されるアメリカ産食品についての内容を読み、改めて避けたくなりました。
さて、『アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!』(山田正彦、2016)に、
TPP協定によって、国内の第一次産業が壊滅する可能性が高いと分かる例が載っていたので引用します。
1964年、日本政府がレモンの関税をゼロにして自由化を図った時のことです。
当時、広島県を中心として瀬戸内で国産のレモンを1個50円で自給できていた。ところが自由化になるとサンキストレモンが1個10円以下で日本に輸出されてきた。瞬く間に日本のレモン農家は破綻した。
当時、農水省もレモン農家に「転作奨励金」を出してレモンの木は次々に切り倒された。その後、サンキストレモンは1個100円で日本に輸出を始めたのだった。(p72、73)
このレモンと同じようなことが手を替え品を替え、
TPP協定交渉で日本政府が守らなかった国内産業で、今後次々と起きていくことが予想されます。
値上げがつづく日本では、国産品よりも圧倒的に安い輸入品がスーパー店頭に並べば、
よほど食にこだわりがある人を除いて、安いほうへ流れてしまうはず。
ただ上記でも書きましたが、各国が日本向けに輸出するものは、国内向けや他国向けの品より危険な場合が多い現実があります。
例えば、オーストラリア在住者やEU圏在住者が口にするオーストラリア産牛肉や乳製品と、
日本在住者が口にするオーストラリア産牛肉や乳製品では、質が異なるのです。
詳細は、さまざまな文献やネットでも知ることができるので、ここでは割愛しますが、
そういうことが起こる安全基準値を設定しているのが今の日本。
危険な食品しか選べない環境が、関税の完全撤廃後に起こる可能性を考えると、、、やはり自給自足の必要性が迫ってきます。
容易なことではありませんがね…
農作物(食品)以外でも、TPP協定交渉で日本政府が守らなかった医療、保険、水道などの公共調達、国有事業、学校、雇用などの分野で、
ケタは違えど同じようなことが起こる可能性が高い。
現実を見ると絶望しかありませんが…小さくても希望をもてる行動を続けていこうと思います。