かなり前から憲法改正論議はありましたが、現政権は憲法改正しようと最も積極的に動いている気がします。
しかも、2017年のNHK世論調査(個人面接法)では43%の人が憲法改正に賛成しているという結果に…
しかしながら現時点では政治に不参加の国民も多く、憲法改正議論が尽くされたとはいえない状況なので、憲法改正へ強硬突破しようとしている現政権には不信感を覚えます。
そしてそんな姿勢が、他の法律と同様、フタを開けてみれば改悪されていたという結果を招く可能性を感じさせます。
それゆえ、憲法改正をすれば9条を戦争可能なものに替えると予想できるので改正には反対です。
確かに現状、非核三原則がありながら核の平和利用という建前で原発を保有し、自衛隊という軍隊および様々な武器も保持しています。
この時点ですでに憲法違反です。
しかし、逆に言うと9条があるにも関わらず、核・軍隊・武力を保持しているわけです。
これがもし、改正されて表立って戦力を保持することが可能となり、国の交戦権がこれを認めたらどうなるのでしょう。
おそらく今以上に軍事費を大幅増大し(今年度も増やしましたが…)、徴兵制を導入し、
政府関係者の軍事機器製造企業に大量に武器を発注をし、
そのために増税し、国民の生活が今以上に苦しくなると予想できます。
また近年、警察官の数を増やしていることからも分かるように、戦中の特高警察が復活する可能性も高そうです。
「そんな簡単に軍国主義にはならない」と言う方がいますが、それは地方の義務教育の実態を知らない方だと思います。
田舎にはいまだに、小学校から軍隊教育が施されている地域がありますから…
ちなみに、現憲法はGHQに押し付けられた憲法だから、自前の憲法を作るべきという考えがあります。
確かに現憲法を書いたのはGHQですが、日本人の草案がもとになっています。
それに現状においては、日本国憲法よりも日米合同委員会で決められてきた膨大な取り決めのほうが効力を発揮しているわけですから、
近代憲法が何であるかも理解されておらず、国民の自由と権利を制限し、軍国化したい権力者がいる日本社会で、憲法改正する必要があるとは思えません。
そもそも近代憲法とは、国家権力が暴走しないよう制限をかけて、国民の権利と自由を守るためのものなので、
国家権力である政府が憲法を作成しようとすること自体、間違いです。
そうでなくても社会問題が山積みの中、オリンピックに莫大な税金投入をしようとしているような国で、マトモな憲法が作れるとは思えません。
憲法改正をする前に、非正規労働者の待遇改善を行ったり、利権政治から脱却したり、公教育への税金投入を増やしたりするなど、優先的にやるべきことが山ほどあります。
それさえできない国が憲法改正など行おうものなら、他の法律と同様改悪されて、国民の生活が崩壊するのは目に見えています。
でも書いたように、憲法には他にも改めてはいけない重要な条文がたくさんあります。
「憲法改正に反対するなんて甘い」という考えがあるようですが、その考えこそ、
現政府が軍国化するリスクを知らず、さらには戦争がどれだけ地獄の状態かを知らない、
甘すぎる考えだと思います。