出典:http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2869.html
数年前まで、チェルノブイリ原発は旧ソ連(現ロシア)にあるというだけで、具体的な位置さえ知りませんでした。
が、今地図で見るとウクライナとベラルーシの間に位置していて、ヨーロッパ各国に近いことが分かります。
周囲は、ポーランド、チェコ、ハンガリー、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、ドイツ、オランダ、ベルギー、オーストリア、イタリア、ギリシャ、スイス、フランス、トルコなど日本人観光客が多く訪れる国ばかり…
中国で頻繁に核実験が行われていたときも、シルクロードを旅するというNHK番組が放送されていましたが、
チェルノブイリ原発事故後も、多くの日本人観光客がヨーロッパ各国を訪れていた印象があります。
そして、ヨーロッパ各国はチェルノブイリによって放射能汚染された食品を、当時から今まで数多く日本へ輸出しています…
『人類が生き残るために』(浅野晴義著 日本消費者連盟 1990 17項)によると、当時、
「日本の厚生省の基準では、輸入食品中のセシウム134・137の含有量が1kgあたり370ベクレル以下ときめ、抜きとり検査を行って基準値を超えた異常値を示すものを輸出国に送り返している。
しかし、この安全基準値370ベクレルというのも、ヨーロッパ諸国が設定した数値にあわせたにすぎず、明白な根拠のあるものではない。国によっては、さらに条件が厳しく、シンガポールのように放射能検出値ゼロを輸入条件にしている所もある。
日本の検疫所で、許容基準値を超えたトルコからの香辛料を送り返そうとしたら、積み荷をカナダへ送ってくれと返事がきたことがあるという。カナダの香辛料の規制値は3000ベクレルとなっているからである。
ヨーロッパでは、食品の放射能汚染がひどいため、最近では、基準値をあげようとする動きもあるという。こうなると政治的な安全基準値となる。
政治的な安全基準値…
この記述からは、福島原発事故後の日本政府の対応と、チェルノブイリ原発事故後のヨーロッパ各国政府の対応が似たものであったことがうかがえます。
チェルノブイリ原発事故で全世界が汚染されたという事実を、いまなお原発を抱えている国、原発を輸出する国、原発によって利益を得ている機関は認めていません。
しかしながら、植物、動物、そして人間の体にはその影響が着実に表れており、世界中の原発から今も垂れ流されている放射性物質によって、より一層その負の連鎖が強化されているように思えます。