陝西省(西安市がある省)唯一のチベット仏教のお寺、廣仁寺(広仁寺)。
玉祥門を右折し城壁沿いを1kmほど歩いた場所にあるお寺です。
城壁沿いを歩いていると城壁への入口らしきものがありましたが、特別な時以外は閉まっている様子。煉瓦を積み重ねて造られたこの巨大な城壁には、何度見ても飽きない魅力があります。
それにしても西安は、車道も歩道も広くて歩きやすい!ゴミも落ちていなくてキレイ!ただ、中国ではいかに仕事を分散化・非効率化するかが求められていて、道路にゴミが落ちていないと仕事が減るという概念があり、中国人の中には率先してポイ捨てをする人達がいます。
人口の多いインドでもそうでしたが、極端に仕事が分散化されていて、それが各業務の遅延を招き、結果的に国民に跳ね返ってきているように思います。日本のように何でもやらせるのもおかしいですが、中国・インドの分散化も疑問です。
話が脱線しましたが、城壁沿いは景色がほとんど変わらないので、廣仁寺(広仁寺)までの距離が実際の距離以上に長く感じました。廣仁寺(広仁寺)は城壁のちょうど角にあるんですね。
日本のお寺とは違う、華やかさ漂う外観。これがチベット仏教寺院の特長なのでしょう。清の康熙帝によって1705年に建立されたこのお寺は、多民族を団結させ西北地域を安定させるために機能したといわれていて、既に300年以上の歴史があります。
チベット仏教はラマ教とも呼ばれていて、ダライ・ラマなど多くの有名信仰者がこのお寺を訪れているようです。ちなみに「廣仁」とは「慈悲を広く伝える」という意味があり、康熙帝がこの地域の安定に気を遣っていたことが伺えます。
境内には、チベット仏教のお寺らしい経文が書かれたタルチョ(祈祷旗)が至るところに見られました。
このタルチョの旗の色は5色と決まっていて、物質の5元素を表すもので、黄は地、緑は水、赤は火、白は風、青は空を表しているそうです。このタルチョ(祈祷旗)が1回風になびけば、1回読経したことになるとも言われる???何とも不思議な旗です。
また、康煕帝の碑文も残されていました。
お堂の周囲にはチベット仏教独特のマニ車が。この金色のマニ車を回すと、回転させた数だけの功徳があるとされています。回すだけで功徳???
お堂の入口両脇には、功徳(世のため、人のためになるような善い行い)と書かれた石碑が並んでいました。
お堂内は華やかな造り。
悩み中?の僧侶も見かけました。ただ、手にはスマホと数珠が。現代風です。
城壁の上からこちらを見ている人がいました。ちょうど、城壁の角に当たる場所なので目につきやすいのかもしれません。なかなか自由で素敵な雰囲気のお寺です♪
長くなったので、続きは西安・廣仁寺(広仁寺)をのんびり歩く【後編】で。