本日、国会で「水道法改正法案」が可決されてしまいました。
今国会での法案成立は見送られる予定だったのに、変なタイミングで次々と変なニュースが報道されたので、どさくさに紛れて可決されてしまったようです…
水道民営化に関しては諸外国での導入例がありますが、どの国でも失敗しています。
それだけ水道事業は、維持管理が大変なのです。
「水道水は飲まない」認知症を発症する危険性でも書いたように、日本国内には総長約8万kmもの水道管がありますが、その半分近くが劣化し、昨今さまざまな問題を引き起こしています。
ただ、だからといって水道民営化した方がいい、となるのは早計だと思います。
なぜなら、水道民営化は水道公営における財源(水道管交換、耐震化工事、後継者育成、各地域に合わせた維持管理マニュアルの作成など)が足りないからやるのであって、その財源さえ確保できればいいからです。
ゆえに、財源拠出のために以下3つの国家予算を削減すれば良いと思います。
- 防衛費
- ODA(政府開発援助費)
- 国会議員数
これらの数%でも国庫支出金という形で各市町村の水道事業に投入すれば、民営化しなくても済むはずです。
どうして上記3つなのかというと、1は近年増加中だから、2・3は諸外国と比べて日本が突出して多いからです。
血なまぐさい縄張り争いがあるようですが、何度増税されても庶民は必死に税金を納め続けているので、その庶民が皆利用している水道事業には国の予算から割くべきです。
そしてここからが最も重要ですが、例え国庫支出金であっても、用途を透明化し、ネットなどで公開し続けるべきです。
理由は、消費税の増税分が何に使われているのか知って愕然でも書きましたが、過去の消費税増税分も社会保障費としてきちんと使われていませんし、60歳から年金もらえなくなったのに何故怒らない?でも書いたように、年金財源もおかしな使われ方が続いていたからです。
確かに、「水道水は飲まない」認知症を発症する危険性で水道水には危険があると書きました。
が、生きるために水は不可欠なもので、私だって超節約生活一人暮らしをしていた時期は水道水を飲まざるを得ませんでした…
そんな命に直結する水を民営化してしまったら、地域差はあるにせよ高確率で水道料金は値上がりし、水道民営化して失敗した諸外国のように困る庶民が続出するはずです。
それに莫大な水道事業がもし外国企業にわたってしまったら、支払う水道料金が例え5倍以上に値上がったとしても、本社を日本に置かない限り、法人税収は日本に入ってきません…
そして、水道料金が値上がりし(水道管の質も悪化し)、民営化失敗と分かったところで、他国のように国民が大反対して元通り公営化となる保障もないのです。
『日本が売られる(堤未果著)』でも書かれているように、これまで日本が築き上げ守ってきた重要な資産が、次々と他国に売られている現実があります…
そんな現実を見れば、「水道民営化は仕方ない」とは到底言えないはずです。